国際シンポジウム「2024 東アジア国際演劇シンポジウム 東アジア文化圏の「自」文化—グローバル化による大衆的な上演文化の多様性と一様性」

INFORMATION

  • 2024年11月2日(土)9:30~16:00、3日(日)10:00~17:20
  • ハイブリッド型開催(対面・オンライン)
    大阪大学中之島芸術センター3階スタジオ(大阪市北区中之島4丁目3-53)

科研及び本学SFR共同研究プロジェクトの研究活動として、毎年国際シンポジウム・国際論壇を開催してきた。今年度は本学アジア地域研究所及びJSPS科研22K00136(代表細井尚子)「近現代日本・台湾の舞台性大衆娯楽の総合的研究と東アジア文化圏研究の国際的拠点拡充」主催、台湾・国立台北芸術大学及び東アジア大衆演劇研究会共催により開催する。この国際シンポジウムはJSPS科研22K00136の最終年度の総括という面もあり、特別講演として大衆的な上演文化と密接な大衆音楽における西洋音楽の移入過程において重要な「ちんどん」を取り上げる。

発表者

講師

大阪大学教授、本学兼任講師
輪島 裕介(わじま ゆうすけ) 氏

専門はポピュラー音楽学・民族音楽学。

有限会社東西屋
林 幸治郎(はやし こうじろう) 氏

1956年 福岡市にて金物問屋を営む家の三男として生まれる。
1981年 大学卒業後、大阪にてちんどん屋の本職の道に進む。
1984年 「ちんどん通信社」旗揚げ。
1994年 創立10周年を機に法人化「有限会社東西屋」設立。
めまぐるしく変化する様々な時代の要請に応え、温故知新の精神で現場先とその土地の人々と向き合い、日本各地での仕事のみならず、海外公演も多数こなす。考え歩き、40余年を経た現在、熟成の境地を迎える心境に至っている。

東京チンドン倶楽部
高田 洋介(たかだ ようすけ) 氏

1960年東京都生まれ。サックス奏者故篠田昌己の紹介で85年「長谷川宣伝社」に入門。91年、二代目瀧廼家五朗八に入門。東京のちんどん界で就業し96年に独立「東京チンドン倶楽部」を旗揚げ。江戸里神楽師・松本源之助に寿獅子舞、江戸祭り囃子を師事。2000年「第1回全国チンドン博覧会」実行委員長を務め2千人動員。江戸前のちんどんスタイルを追求する。

華乃家
華乃家 ケイ(はなのや けい) 氏

宮崎県出身大阪市在住1985年、ヨーロッパの路傍楽団に憧れて「日本ではチンドン屋だ!」とちんどん通信社に入門。1995年独立。華乃家設立。
大阪難波を本拠地として日本全国はもとより、フランス、ドイツ、シンガポール、など海外でもパフォーマンスを繰り広げる。現在は、持ち前のチンドン、アコーディオン、歌でイベントやライブに出演のかたわら、寄席の色物や、NHKの朝ドラ「ブギウギ」「まんぷく」他にも出演・楽器指導で参加している。

研究発表

本学アジア地域研究所所員、異文化コミュニケーション学部教授
細井 尚子
淑徳大学教授、本学兼任講師
中野 正昭(なかの まさあき) 氏

専門は日本近現代演劇、演劇世相史、大衆文化論。

京都芸術大学准教授、本学兼任講師
宮 信明(みや のぶあき) 氏

専門は芸能史研究、伝統芸能。

本学江戸川乱歩記念大衆文化研究センター特定課題研究員
後藤 隆基(ごとう りゅうき) 氏

専門は近現代日本演劇・文学・文化。

台湾・國立臺北藝術大學戲劇學院教授、本学2016年度招聘研究員、『戲劇學刊』主編、中華戲劇學會常務理事、臺灣民族音樂學會理事、華岡藝校、周凱劇場基金會取締役、文化部分級獎助補助戲曲組審查委員、中央文化資產審議委員
徐 亜湘(シュ ヤシアン) 氏

専門は台湾・中国の大衆演劇。

台湾・國立臺北藝術大學傳統音樂學院教授、本学アジア地域研究所特任研究員
簡 秀珍(ジエン シウジエン) 氏

専門は台湾の北管、南管、歌仔戯研究。日本統治時代に川上音二郎によって台湾に伝えられた児童劇の台湾における受容・展開に関する研究、松旭斎天勝研究。また、児童劇、布袋戯の脚本家でもある。

台湾・國立臺北藝術大學戲劇學院副教授
張 啟豐(ジャン チフォン) 氏

専門は中国戯曲(伝統演劇)史、戯曲理論、台湾演劇研究。

中国・浙江音楽学院特聘研究員
海 震(ハイ ジェン) 氏

専門は音楽学。中国の民謡、大衆演劇の歌唱、曲調なども研究対象とする。

韓国・延世大学公演藝術研究中心研究員、漢陽大學中文系講師
洪 栄林(ホン ヨンリム) 氏

専門は中国演劇、韓国演劇研究。

大阪大学中之島芸術センター特任研究員
薗田 郁(そのだ いく) 氏

専門は近代日本の芸能史、民俗音楽。

本学大学院文学研究科超域文化学専攻博士課程
王 楽水(オウ ラクスイ) さん

演劇学・研究分野:日本近代の娯楽市場、興行研究。

ラウンドテーブル

台湾・国立清華大学台湾文学研究所副教授
石 婉舜(シィ ワンシュン) 氏

日本統治期・現代の台湾上演文化(演劇、映画、指遣い人形劇、劇場など)研究。

詳細情報

名称

国際シンポジウム「2024 東アジア国際演劇シンポジウム 東アジア文化圏の「自」文化—グローバル化による大衆的な上演文化の多様性と一様性」

内容

・特別講演「ちんどん屋さんに訊く:町を歩き、演じ、考える」:輪島裕介氏、林幸治郎氏、高田洋介氏、華乃家ケイ氏
奇抜な出で立ちと和洋折衷の演奏と口上で楽しませる路上広告業、ちんどん屋。開国以前に起源を持ち、近代の歩みとともにその姿や意味をかえてきた。昭和前半の隆盛を経て、高度経済成長期後期に一旦衰退したちんどん屋は、1980年代から新しい文脈で復興している。この特別講演では、復興の中心を担った代表的なちんどん屋さん御三方に登場していただき、三者三様のちんどん屋との出会い、大阪と東京での業態の違い、芸能者と労働者の二面性、演じる場の拡大と変化などを縦横無尽に語っていただく。

・細井尚子「興行財における『自』『他』」
・中野正昭氏「軽演劇と占領期アメリカニズム古川ロッパの喜劇『平和島』(1946)を中心に」
・宮信明氏「落語研究会とその時代」
・後藤隆基氏「山口定雄論序説——明治期の新演劇の動態に関する一考察」
・徐亜湘氏「伶人與劇人:新舞臺時期汪優游的雙軌戲劇實踐役者と俳優:新舞台時期、汪優游の二筋の演劇実践」
・簡秀珍氏「觀摩『西方』:日本天勝一座在美國與加拿大東部的巡迴演出(「西方」見学日本天勝一座の米国・カナダ東部巡業公演)」
・張啟豐氏「『台新藝術獎』戲曲現象初探(『台湾芸術賞』における戯曲現象の初歩的研究)」
・海震氏「演員口頭創腔與活口演唱的興衰及其文化環境的變遷:對越劇從大衆趣味到精英導向轉變一個側面的探討(俳優の口頭創作旋律と即興唱法の盛衰及びその文化環境の変遷:越劇の大衆趣味からエリート志向への転換に関する側面の検討)」
・洪栄林氏「韓國“新派”概念變遷過程(韓国における『新派』概念の変遷過程)」
・薗田郁氏「芝居のフシ:節劇から浪曲漫才まで」
・王楽水さん「戦後日本におけるプロデューサー・システムの受容」

・ラウンドテーブル「東アジア文化圏の『自』文化—グローバル化による大衆的な上演文化の多様性と一様性」:細井尚子、輪島裕介氏、中野正昭氏、簡秀珍氏、張啟豐氏、洪栄林氏、石婉舜氏

対象者

本学学生、教職員、校友、一般

申し込み

  • 事前申し込み 必要
  • 参加費 無料

【定員】
対面:50名、オンライン:100名

【申込締切】
10月29日(火)17:00

以下のWebサイトよりお申込みください。

主催

アジア地域研究所、科研基盤C(一般)「近現代日本・台湾の舞台性大衆娯楽の総合的研究と東アジア文化圏研究の国際的拠点拡充」(課題番号:22K00136、代表細井尚子)

共催

台湾・國立臺北藝術大學、東亞大眾戲劇研究會(東アジア大衆演劇研究会)

備考

お問い合わせ

アジア地域研究所

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