公開講演会「江戸川乱歩館(鳥羽市)、火災から復活までの道のり——地域文化資料の保存と復元に向けて——」
INFORMATION
2021年10月末、鳥羽の江戸川乱歩館が近隣のビル火災による延焼を被り、収蔵していた貴重な文献資料のほとんどを焼失してしまうという事態が起こった。火災直後から地元の文化財専門研究者やボランティアの方々、また一報を受けた各地の文学研究者達も駆けつけ、これら自発的に資料の救出と復元に集まった人々の連携による、無償の文化財保護行為がスタートしたのである。この連携協同作業により、収蔵機関の焼失という衝撃を受けながらも、江戸川乱歩の鳥羽時代や民俗学者岩田準一をめぐる多くの未整理資料が発見される契機となり、各地の関連研究団体からも注目された。
本講演は、アカデミズムの文学研究者と地元の郷土研究者・愛好家の方々、そして行政とが、各々の持てるツールや能力を提供し合って資料を守り抜き、火災から一年余りで再館にまで漕ぎ着けた次第を、文学研究と地域社会貢献とを考えるモデルとして解説する。
講師
金城学院大学文学部教授
小松 史生子 氏
東京都生まれ。東京大学大学院総合文化研究科言語情報科学専攻卒。博士(学術)。日本近代文学・文化研究。主な著書に『探偵小説のペルソナ奇想と異常心理の言語態』(双文社出版、2015)、『乱歩と名古屋地方都市モダニズムと探偵小説原風景』(風媒社、2007)。共編著に『〈怪異〉とミステリ』(青弓社、2022)、『〈怪異〉とナショナリズム』(青弓社、2021)等。
詳細情報
名称
公開講演会「江戸川乱歩館(鳥羽市)、火災から復活までの道のり——地域文化資料の保存と復元に向けて——」
対象者
本学学生、教職員、校友、一般
申し込み
- 事前申し込み 不要
- 参加費 無料
主催
江戸川乱歩記念大衆文化研究センター
協力
江戸川乱歩館(鳥羽)