ロービジョンフットサル日本代表。自らクラブチームも設立し共生社会の実現を目指す
文学部文学科ドイツ文学専修4年次 加渡 主悟さん
2021/01/21
アスリート&スポーツ
OVERVIEW
ロービジョンフットサルとは、主に弱視者がプレーヤーとなる5人制サッカー。ゴールキーパー(GK)は健常者でも務めることができ、加渡主悟さんは日本代表の同ポジションで、国際大会に2回出場している。
設立した「CLUB VALER TOKYO」(バレール東京)では、選手としても活動している ©C.MATSUMOTO/Parakeet Diary
小学校時代からサッカーに明け暮れ、高校卒業後にはドイツ4部リーグでプレー。「ドイツ語圏の文化を幅広く学びたい」と、帰国後に立教大学のドイツ文学専修に入学した。
ロービジョンフットサルに興味を抱いたのは、2年次に履修した授業で「パラスポーツ」が取り上げられた時だった。
「サッカーを通じて多様性を知ることを大切にしてきましたが、人種や文化だけでなく、『障がい』についても知見を深めたいと感じました。そうした中でこの競技と出合い、活動を始めたのです」
ロービジョンフットサルに興味を抱いたのは、2年次に履修した授業で「パラスポーツ」が取り上げられた時だった。
「サッカーを通じて多様性を知ることを大切にしてきましたが、人種や文化だけでなく、『障がい』についても知見を深めたいと感じました。そうした中でこの競技と出合い、活動を始めたのです」
世界選手権閉会式にて、日本代表メンバーと
全盲の選手を対象とするブラインドサッカーに対して、ロービジョンフットサルは、一人一人異なる視力・視野を持った選手が、お互いを補いながらプレーする。
「GKの私には、チームの『死角』をつぶす司令塔の役割が求められます。各選手の見え方を把握し、瞬時に指示を出さなければならない点には非常に苦労しました」
2019年5月の国際大会では、強豪スペイン代表を撃破。「ロービジョンフットサル日本代表の新たな歴史を作ることができた」と振り返る。
「GKの私には、チームの『死角』をつぶす司令塔の役割が求められます。各選手の見え方を把握し、瞬時に指示を出さなければならない点には非常に苦労しました」
2019年5月の国際大会では、強豪スペイン代表を撃破。「ロービジョンフットサル日本代表の新たな歴史を作ることができた」と振り返る。
留学中、ドイツフットサルリーグでキャプテンとしてプレー
日本代表での活動と並行して、スポーツと社会公共性に関する学びを深めるために、約1年のドイツ留学を経験。学業の傍ら、フットサルドイツ1部リーグに所属するチームでもプレーし、ハードな日々を送った。
2020年1月には、日本におけるロービジョンフットサルの競技力向上と普及・啓発を目指すチーム「CLUB VALER TOKYO」を設立。
「これまでの活動を通じて、より多くの人に弱視や障がいについて知ってほしいと考えるようになりました。共生社会を実現するためには、まず『知る』ことが何より重要です。そのための最初の場として、チームを機能させていきたいです」
2020年1月には、日本におけるロービジョンフットサルの競技力向上と普及・啓発を目指すチーム「CLUB VALER TOKYO」を設立。
「これまでの活動を通じて、より多くの人に弱視や障がいについて知ってほしいと考えるようになりました。共生社会を実現するためには、まず『知る』ことが何より重要です。そのための最初の場として、チームを機能させていきたいです」
※本記事は季刊「立教」254号(2020年11月発行)をもとに再構成したものです。定期購読のお申し込みはこちら
※記事の内容は取材時点のものであり、最新の情報とは異なる場合があります。
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